サドル沼、、、
とよく言われる。その通りだ。
ハンドル、ペダル&シューズ、サドル。
これらのパーツはbikeと直接触れて入力・コントロールするパーツで、触れる手や足、体躯、お尻や骨盤などと絡むので、当然インプレッションも個人差が大きい。
こればかりは、いくらインプレしても、人それぞれで、他のパーツほど人のインプレは参考にならないだろう。自分に合うサドルがあったなら、それが一番に決まっている。もうローディーには周知の通り、どれがベストとかベターとか、無い。
日本一周に向いたサドル
、、、というコラムは意味は無いかもしれないが、とりあえず、記録。
そういえば、北海道のライダーハウスで会った結構本格ロード(メリダ)に乗った一周ライダーは、こんなでかいサドルを付けてた。
これが、結構イイらしい。見てくれなぞクソくらえ、この割り切りは見事。
しかし、ロディーとしてのわたくしの美感!?には不可で。
わたくしの尻に合った今までのサドルたち
他にも結構色々な、あらゆるサドルを試したけど、それなりに長距離でも合うのはこの3つか。
一番上のセラサンマルコ/ストラーダsoftは、レース現役時に愛用していた。
真ん中の同じくサンマルコ/リーガルは、旧型も、この型(E)もOKだった。
一番下のSMP/コンポジットも、とても良かった、、、けど、幅が狭い。コンポジットでないもう少し幅広の型のが出たけど、形が合わず。コンポジットで幅広があったらよかったのだけど。
わたくしは、尻が大きく、体幹も太いので、しっかりした幅があって、左右が斜めに落ち込んでいなくて、後ろ上がりに反っているサドルが合うようだ。自分にとってサドルは軽さではなく、形と幅が最優先。
しかし、これらも、100kmレベルならOKだけど、それ以上になると痛むことが多かった。
SMPコンポジット以外は、旧型は廃盤なので、中古を探すしかない。
一枚革サドル
もう手放してしまってphotoはないのだけど、その昔、ブルックスのB17と、オランダのレッパーというレイノルズレールの一枚革サドルは試したことがある。
結局、自分の尻に合うまでエイジングする根気がなくて、手放してしまった。
↓ 左/セラアナトミカ・チタニコ、 右/ブルックス・スワロー(限定版)
↓セラアナトミカ/チタニコ
made in USA。
↑のは、初めに買った体重別に3グレードあるうち、真ん中(といっても自分の体重よりかなり重め対応)の X というやつ。
Leather Bike Saddles | Anatomical Saddles for Cyclists
これは、エージングせずともすぐ乗れる、と噂のやつで、幅も広く、ゆったり乗るにはいいのだけど、ボルトを締め上げても、高速巡航するには柔らかかったので譲ってしまった。
その後、もっと重い人向けの H モデルを購入。
でも、これでも、ボルトを締め込んでもしっかり乗るには柔らかい感じ。パーツ庫になってる下駄箱に眠っている。
Brooks /B15 SWALLOW-SELECT
(ブルックス/スワロー)
これは、植物性の樹脂によるタンニン鞣しを施したスペシャルモデル。
大きいコッパーリベットが使用されている。
MADE IN ENGLANDもの。
このスペシャルモデルも、もう中古でしか入手困難だろう。
スワローは細身にするためということもあるだろうけど、革を下で巻き込んで合わせている分、柔らかすぎることがなくて良好。↓右
。。。しかし、かなりの雨走行が予想されるので、却下。
日本一周号装着に向けて試したサドル
スペシャライズド/S-WORKS・POWER with MIRROR
何と55000円する。レース現役時にすらこんな高価なの、買ったことがない。
最近、大手メーカーは直販サイトか店頭販売以外では販売不可にしているから、流通マジックでAmazonとかで安く出てる、なんて無い。探した時期には人気なのかスペシャのサイトにすら在庫がなく、RX BIKEさんに一個だけあったので、買い付け。
2021年に出回り出した、3Dプリンターでクッション部を作成するというやつ。
「これら14000本の線と7799個の点をつないだ特許出願中の特殊構造」ということで。
143mm幅と155mm幅があるけど、自分は当然155mm。
ただし、自分好みの後ろが反っていてサイドは落ち込んでない、という形状ではない。
完全にショートサドル。まあ、どっかり後方に座ってシッティングメインの自分には関係なし。座った感じはむしろ自分には合わないか!?という感じだったけど、ここまで3Dクッションがあると、むしろ長距離になるほど大丈夫になる。まずは有力候補になった。
S-WORKS POWER WITH MIRROR SADDLE BLK 143(143mm ブラック): サドル|スペシャライズドオンラインストア
フィジーク/ANTARES VERSUS EVO R3 ADAPTIVE
(アンタレス ヴァーサス エボ R3 アダプティブ)幅広の149mmの。
カーボンレールやカーボンベースのやつだと、また諭吉様5人とお別れせなばならないので、松竹梅とあるうちの一番下の梅バージョン/ナイロンベース&特殊合金kiumレールのに。それでも3人半とお別れ。
これが、、、わたくしには完全なワンポジションサドル。悪くはないけど3Dクッションも少なめで、かなりレーシー。採用せずオークションで手放した。
トレック・ボントレガー/Verse Pro 165mm&155mm
一番お高いカーボンベース、カーボンレールのやつ。
まず、155mm。悪くない。
これだけ幅があれば大丈夫だろ、と思ったら、尻の右側はドンピシャなのに、左はもう少し幅が欲しい。そうか、尻ってのは左右対称とは限らないんだと気づいたサドル。
んでわ、165mmも、と入手。2つで諭吉様7人以上とお別れ。
ロングライドの連続には、スペシャのミラーサドルが、そのまとわりつく、柔らかすぎない沈み込み加減、どの角度から入力しても尻をキャッチしてくれる懐の深さ、これで決まりだろう、と思ってたけど、ヴァース プロ 165mmサドル、なかなかどうして、わたくしの我儘なお尻にピッタリ。尻の入力をキャッチする角度は決まってるが、後ろ乗りのわたくしのトルクを全部受け止めてくれる。やはり、女性用と思われてる165mmくらいないと。
これも候補に。
ボントレガー Verse Pro Bike Saddle | Trek Bikes (JP)
トレック・ボントレガー/Aeolus Pro 155mm
バースより、少しレース寄りでショートサドル。
↓ 左/Aeolus Pro 155mm、中/Verse Pro 155mm、右/Verse Pro 165mm
これが、好みの後ろが反り上がった型で、お尻にピッタリ。これで165mmがあったら採用!だったか。ただし、パッドはバースより薄めで、尻に合う分、ワンポジション。連日使用でどうなるかは未知数。
Bontrager Aeolus Pro Bike Saddle | Trek Bikes (JP)
、、、と、日本一周の1年以上前の2021年初めから沼にハマってたら、スペシャがまたぞろ3Dプリンターサドルの違う型をだしてきやがった。
スペシャライズド/S-WORKS・ROMIN EVO with MIRROR
155mm幅もあったし、後ろ反り上がり、左右落ち込んでない型。
例によって当時サイトには在庫がなく、スペシャの新宿店にあった。しかし通販はしてくれないという。埼玉のど田舎から直接買い付けに。ガス代や高速台入れると、6人半、諭吉様とお別れせねばならなかった。
もうここまで来ると、ヤケクソである。
これがなかなか良かった。(良くないと困る)
S-WORKS ROMIN EVO MIRROR SADDLE BLK 143(143mm ブラック): サドル|スペシャライズドオンラインストア
番外/インフィニティ・シート
これはCAMBIO工房のマスター/ぢゃん兄からレンタル。
アメリカでクラウドファンディングで作られた独創的なサドル。
なるほど、ハンモック的だ。完全なワンポジションのサドルだ。目指すところは、結局、一枚革のエージングされた乗り心地か?
通勤で試す。まず形状から直感的に、ほぼ水平で、レールを目一杯後ろに引いた位置から目盛り8mmだけ前に戻したポジションで。しかし、それだと、かなり骨盤を立てたポタリング的ポジションでしかないので、もう少しだけ骨盤を寝かしてレーシングに走りたい場合、思った以上に後ろに引いて、前下がりにしないと。朝の忙しい通勤途中だけど、停まってネジ緩める。。。が、ピラーの限界まで前下がりにしても、レール目一杯引いても、あと少しがポジション出しできなかった。
しかし、power-cranksもそうだが、アメリカの、こういうのを作りたい!というのを、クラウドファンディングで資金集めて、運営に不備があろうと実際に作って販売しちゃうという、そのチャレンジ精神は好き。HPを見ると、今年モデルは、全部革表皮とクッションが入っているようだ。165mmもあるけど、何なら、もう片側2cm伸ばして、エッジを上にアールさせて、完全バケットシート、作って欲しいなあ。
結局、 日本一周に向けて買ったサドルで、諭吉様が22人くらい飛んでった。
これで充分bikeが組める。
我ながらウマシカだ。
インプレ
日本一周採用は、
S-WORKS・ROMIN EVO with MIRROR
日本一周に向けていよいよという時に、こんなニュースと注意が。
注意:Mirrorテクノロジー採用サドルでは、オキシベンゾン(Oxybenzone)およびホモサレート(Homosalate)を含む日焼け止め、シャモアクリーム等を使用しないでください。これらの化学物質は3Dプリントに使用されるポリウレタンと反応し、サドルの形状が崩れる恐れがあります。
無惨に型崩れした写真もあった。
自分はクリーム系は気持ち悪いのでよほどのことがないとつけないけど、サドルとの擦れは、ライドに多大な影響を及ぼすので、念のためにワセリンなら大丈夫だろ、と小さなプラケースに入れて携行。
14000kmくらいを他のサドルで試して比較しないと何とも言えないが、ワセリンをつけないと耐えられなくなる、ということはなかった。
ただ、スレがないわけではなく(オールシッティング、ということも大きい)、100kmを超えると何度も尻を上げて密着したbikeパンツをお股から剥がすことをしないとではあった。
おおむね、良好だったと言える。