パワークランクでのトラブル
今まで4種類あった。
❶ トルクをかける方向に滑る
❷ ワンウェイクラッチの破損
❸ ペダルアダプターのガタ
❹ キャップが開かなくなる
備忘録として、対応を記録。
❶トルクをかける方向に滑る
2011年6月、power-cranksを初めて導入した時は、まだ存在していた日本の代理店から、新品を2セット購入した。
一つはクランクにリングがついていて、それをアダプターに嵌合するように押し込むと、BBにネジ留めしているアダプターと、ワンウェイクラッチ内蔵のクランクとが連結して通常クランクとして働く2ウェイのタイプ。
もう一つの黒いのは、そのリングがついていない通常タイプ。
BBにネジ留めしているアダプターにクラッチ内蔵のクランク本体を被せて左右に動かないようにネジ留め。進行方向のみワンウェイクラッチの圧でアダプター(BB)と供廻りする。
上記のゴールドな2ウェイタイプも、基本これと同じ構造。
ところが、その新品、グイッと発進時にトルクをかけたり、きつい坂でグッと踏み込むと、クッと正方向(トルクをかける方向)に滑ったのだ。
ゆっくり駆動したり通常のペダリングで綺麗に回すと問題はない。
でも気分悪いので代理店通して本国アメリカに送ってもらって診てもらったが、問題ないという。
当然ワンウェイクラッチの問題だと思っていて、そこに差す油に神経を使い、始めミシンオイルだけにしていた。
(結局、日本一周中に試してみて、Kure556でもなんでも、あまり複雑な添加剤が加えられてなければ大丈夫だったのだけど)
しかし、その後、滑らかに回すようにしてそのまま使用。さして滑らなくなって使用し続けた。
10年くらい経って、日本一周に向けて試行錯誤している最中、何回か強制的にグッグっと踏んで滑り具合を試したら、アダプター側が外に飛び出してきた。
つまり、クラッチの問題でなく、なぜか二重構造になっているアダプター側の外側のリングがトルクに耐えきれず滑ったのだと推測できる。
一体何だってこんなとこを二重構造にしたのか?
別口で海外から仕入れた中古の旧型(左側。クラッチ径/アダプター径が少し小さい)の方はシンプルな構造で、当然このトラブルはない。
音信不通になったFrankに聞いてみないとわからないけど、多分旧型のクラッチに色々問題があり(旧型でも細かなベアリングローラーを使用したクラッチから、ベアリングローラーが少し大きいHFL3030に変更された)、より径の大きなHFL3530型のワンウェイクラッチに変更。
クラッチ自体は社外メーカーの汎用品なので、それに合った精度のクランクとアダプターをどう削り出すかが肝。(右側をよく見ると、アダプター側の外側リングにも刻印が。アダプター側も汎用品なのかなあ?)
削り出しのクランク側は新しく削り出ししてバージョンアップさせたけど、アダプター側は旧型を流用して、外側にリングを圧入し対応して、経費削減したのだろう。
飛び出していても駆動はするのだけど左右にズレるので、結局POWER-COOP店長に飛び出した部分を削ってもらった。内側のクラッチベアリングローラーは、ずれちゃった内側部分だけ当たらなくなるけど、駆動はできた。
日本一周中に中古で仕入れて付け替えた別個体は滑ることはない(というか、怖いので思い切りふみ混むということをしていない)。この径の大きい方のアダプターは、そのリスクがあるということだろう。
滑らかな面での圧入でなく、コストがかかってもせめてギザギザをつけて嵌合するようにできたなら。これまた物凄い精度でないと、がたがでちゃうかな。