2022年9月4日
@7時間半は寝た。
さすが、北海道に来てからは、エアコンのある部屋はほとんどない。
朝の餌。例によって食パンの半分は女将にラップ借りて包んで補給食に。
出動準備をしていたら、向かいの小さな朝市に入っていったライダーさんの荷物を、カラスが器用に開けて漁り出した。
北海道のカラスはチャックも開けると聞いたけど、ほんとのようだ。
市場まで行って中に入って知らせる。
8時45分前に出動。
今日の日本海は、ウソのように穏やか。
10時前、デカい道の駅おびら鰊番屋。
そこで、鹿児島から日本縦断で来たという大学生が来た。
来たタイミングで、埼玉からマイカーで来たというご夫婦が、自転車の人に、と、屋台のタコザンギを1カップ差し入れてくださった。
二人でシェアしあう。
ザンギと言ってもタコの素揚げに近くて、美味しかった。
彼は、25日目くらいだけど、もう寂しくて早く帰りたいと可愛いことを言う。
先に出ますと言う彼を見送って、隣のニシン番屋の見学を。400円だったかな?
鰊を捕るための、大合宿所だな。
ほとんどが実物だった。
ただのハードなんだけど、過去の現場は、すごいエネルギーだったろう。
いろんな上下関係が、この小社会でもあったろうな。
隣の道の駅のホール。
北海道留萌郡小平町(おびらちょう)
11時20分、苫前郡苫前町(とままえちょう)
12時、苫前郡羽幌町(はぼろちょう)
意識してなかったけど、もうここはオロロンラインに入ってるみたい。
本日は日曜日で天気もいいからか、交通量は多かった。
12時半、オロロン鳥(ウミガラスらしい)の巨大オブジェ。
羽幌町に作った5体合わせて1700万かけたらしい。今は2体しか残ってないという。
後半は、延々と緩く長いアップダウンが続く。
今日はお尻が痛くて、向かい風基調で、キツかった。
↓この島は何だろう??
↓こっちは利尻島だろう。この角度だと利尻富士も尖って見える。
消耗して道の駅/えんべつ富士見で大休止。ホタテとタコがほんの少しだけ入って小さくて300円もするコロッケ補給。
そして、相棒のCozma号が、BB周りから先日あたりから今まで聞いたことないような悲しい軋み音をたてるようになった。
数回転に一回くらいが、毎回転のような。
ホイールのハブなのか、BBなのか。
足を止めると鳴らないようなので、クランクかBBかチェーンか。
いや、チェーンでは無い。
もしBBだと、ヤバい。
PF30のBBシェルにアダプターかましてBSA(JIS)のサイズにして、さらにパワークランクのアダプターかますという三重構造。
そのどこかにガタが来たのか?専門工具と巨大レンチがないと対応できない。
@本日は、うまく海沿いに宿が取れずに、内陸にかなり入ったところにある「日本一しょぼいゲストハウス/ウタンといかん」という所。
日本一しょぼいという割には、素泊まり4500円(わたくしはbooking.comレベル3の割引が効いて4000円くらい)取るんだけど。
どうも調べると、街にあるただ一軒の食品店は本日、日曜で休み、どうもこの遠別のセコマで仕入れないとダメのよう。
もっともその食材店も17時には閉まるので、どうせ開いてても間に合わないけど。
念のために宿にTELすると、若い声でそうだという。
でも、今日、チヂミを作る予定なのでよかったらどうぞ、と。
ありがたい。
でも、朝の分とかは最低限の仕入れ。あと、札幌クラッシック500ml。
40km手前からの仕入れは、この日本一周最長記録だ。
もう、人も全くおらず、車も全く来ない道に入った。
日陰は暗く、さすがにビビって、初めてbikeに能登でTakeさんからいただいた熊鈴をつける。
でも道は広く、延々と続く牧草地帯に出た。
何十km行けど、牧草地のみで。
少しだけ人の気配のするところもあってホッとする。
17時を過ぎると、もう夕暮れで太陽が沈もうとする。
天塩川
17時45分、天塩郡幌延町問寒別というところにあるゲストハウスさん着。
オーナーは来るのは18時前になるので、勝手に入っていてくださいと。
でも、まずはpower-cranksを外してみる。
以前固着していた小ベアリングもよく回っていて問題なし。
ということは、やはりBBのよう。
分解してグリスアップしたいところだけど無理なので、グリスが溶けちゃうかもだけど、Kureの高級スプレーを届きにくいスクエア軸あたりに吹いておく。
なんとか頑張ってくれ、相棒。
祈るような気持ち。
そうこうするうちに、若いオーナーが軽トラで帰ってきた。
干しっぱなしの布団とかが、しけり始めてたので、手伝って取り込み。
本日、ドミトリーにはわたくし一人。
この家はもらった!?とかで、本日いないけど3人でシェアハウス的に2Fに住んでるという。
いろいろ苦心して手作りしてる。
バイオリンがあったので訊くと、幼少から始めて、押し付けられるのが嫌だったので中学頃やめたと。わたくしと同じぢゃあないか。
裏で地元の養蜂家が集めてるというハチミツを売っていた。
22歳のオーナーAbeさんは千葉出身で、北海道で街おこしのような事業をしたいと4年前に移住してきたという。
純な若者で、しかし、その行動力はすごい。
いろいろ話をすると、3日前に彼女(5歳上の小学校養護教諭)と別れたばかりだという。
ちょうどそういう心境の時の彼に、いろいろ聞き込んでしまった。
父親の年齢を聞くと、なんと51歳。
こちらは若者には対等の意識で向かい合うのだけど、向こうにとっては親父以上の年上のおっさんなんだよな。
もっと本音でいろいろ話してくれたけど、これ以上記すのはやめとこ。
一生懸命チヂミを作ってくれてるのだけど、自由に食べていいですよというカップラーメンやレトルトご飯(早くゆってよ)のなかに、↑をみつけて食べさせてもらうことに。いろいろ悪いので、カンパで500円(たった?)払っといた。
このセコマの山わさびラーメンは、「食べる催涙ガス」と言われてるとか。
確かに。
粉わさびが半端なく、呼吸の仕方を間違えると確かにむせる!
でも美味しくてクセになる。
ジンギスカンも作ってくれた。
このあと、近くに住んでいるというAndoさんというこれまた好青年(彼も移住して↓とかの活動をしている若い事業家。ここ人口数百人の問寒別は、意外にそのような若い移住者が多いのだという。)
別れた彼女が置いてったというクラリネット。
まだ生きてるストーブ。
我々比企郡や入間郡、鳩山あたりに住んでいる人間は、ホントはここらの方が熊谷より暑いよなあと温度計を見て比べたりしているように、ここでは、我々の住んでるとこの方が寒いよなあと、温度計を見たりしているらしい。
冬は毎日マイナス30度以下だそうで。
食料難民になるので、ほとんどの家が巨大な冷蔵庫とか、冷蔵庫複数台持っているとか。
なんで俺はいつもこんな奥に宿取ってしまうんだ、キツいなあ、と来るときはイラついたりしたけど、来てみればいつも学ぶことが多く、メジャーなところでなくても面白いところはいっぱいある。
聞けば、富良野よりも広い、北海道でも有数の牧草地帯らしい。
うんざりした延々と続く牧草地帯をサイクリングすることそのものが、立派な観光だった。
138.4km/実走5時間46分/獲得標高678m