power-cranks交換あれこれ
その❶ オーバルリング
先日、Cozma号に楕円チェーンリングを装着したが、以前はpower-cranksを装着していたTIG号に付けてみたことがあった。
。。。全く意味なかった。
その❷旧型真円リング
また元のノーマルチェーンリングに戻した。
ちなみに、どちらも旧型中古で、eーBay輸入。
全く同じpower-cranksに見えるが、↑はクランク長170mmで、↓は172.5mm。
そして、肉抜きデザインが微妙に違うのだ。
やはり、BBあたりを円に沿ってくり抜いている172.5mmのデザインの方が、好き。
日本一周にも装着して行ったが、左側の旧式クラッチがイカれて、駆動不可に。
その❸新型に
一周後、手持ちのpower-cranksのパーツをあれこれ入れ替えて、径の大きい新型の方に換装。
これで、快調だったのだけど、、、最近、通勤時の信号ゼロ発進などで踏み込むと、この一番調子の良かったはずの個体でも、駆動側(右側)が、クイと駆動方向に滑る現象が出てきた。強いトルクを急にかけなければ問題ないのだけど、やはり気分悪し。
クラッチは新型で丈夫なはず。
わたくしの見立ては、クラッチを被せるBB側のアダプターが原因の、構造的欠陥。
旧型は、筒がシングル構造↓
しかし新型は、コスト削減のために新しい金型おこすのをやめたのか、旧型の筒の外側に新型クラッチ径に合わせる筒を圧入した二重構造↓
どうもここの圧入部が、トルクに負けて滑るようだ。
その❹旧型戻し
一番お気に入りの旧型172.5mmのに戻すことにした。
一周後、クラッチは日本製・ドイツ製でワンウェイクラッチとして単体で販売していることを知り入手。
絹自転車の荒井マエストロに壊れた駆動側を「新型ワンウェイクラッチ」に」交換してもらった。
(左側は、かなり以前、まだアメリカのpower-cranks社が健在だった頃、イカれたので送って「新型」に交換済み)
うん、やはりTIG号には、これがよく似合う。
しかし、、、
クラッチに左右1mm強のガタがある。ちなみに、旧型だろうが新型だろうが、クラッチ径とかぶせるアダプターとの間の縦のガタは、今までのどんな個体だろうが、一切ない。
そういえば、この172.5mm旧型は、どう締め込んでもガタが出る、とPOWER-COOP店長も言ってたっけ。
外側の六角レンチで締めるシルバーキャップは、power-cranksが外に外れないようにするためだけのもので、クラッチ自体は横幅3cmはあるので、駆動上は問題はない。
しかし、気分悪いので、間に挟むシム的なものはないだろうかと色々検索すると、単品でもオーダー寸法でアクリル板をカットし通販してくれるメーカーを発見!
初め、上の寸法で発注したけど、左側クランクをよく見たら、中央の穴は直径52mmでないとハマらないことが分かって、慌ててメールで寸法修正をお願いしたら、すぐに対応してくれた。
ちなみに送料はご自身で決めてくださいという面白いキャンペーンをやっていて、0円でも良かったんだけど、300円設定して支払った。
届いた!
グリス塗って、被せて、
装着。。。。でも、これでも0コンマ数mmガタがある。ま、いいか。
で、駆動側(右側)に付けようとしたら、、、
左側とは内側の形状が違う。外周部の段差が無い!
何でだ? わざわざ違う金型を作って違う形状にするには、それなりの理由があるのだろうけど、わたくしには理由は分からない。
ともかく、こちらは最初の設計図通り(中心穴は30mmにした)のを、また発注。
グリス塗って、こちらは初めはアダプター側に装着する手順。
こちらは、キャップをしっかり締め込むと、ガタはないが、駆動の反対方向にクランクが回らなくなってしまった。
これではパワークランクの意味がないので、微妙に緩めに固定するという。。。
power-cranksの構造的欠陥
で、通勤で試走すると、16km弱の距離で、キャップが緩んでクランクが1cm以上外に!これでも違和感なく駆動してしまうのがpower-cranksの恐ろしいところ。Qファクターが1cm以上広がったのに気づかないわたくしもわたくし。
帰路に、クランクは反転もし、かつ少しトルクかかったキャップが弛まぬネジ締め具合、で試したが、やはり外れてくる。(↓は飛び出たクランクを押し戻した状態)
しかし、左側(反駆動側)は、全く弛まない。
そこで思い出した。
もう一つの旧型、170mmクランクの方、これが左側のキャップが固着してしまい、全く取れなくなってしまったのを。
百戦錬磨のPOWER-COOP店長にも、CAMBIO工房主宰ぢゃん兄にもチャレンジしていただいたが、ダメだった。
最後に、絹自転車の荒井マエストロにぢゃん兄経由で頼み込み、トライしていただいたのだ。
元々、中古で輸入した時から、この個体のクランクキャップには、アーレンキー六角穴のとこにあとから刻み込んだと思われる一文字刻みがされていた。(↓のphotoはさらに、店長が外すために穴を開けたり格闘してギタギタにしたりした後の)
きっと外れなくなって海外の所有者も格闘したのだろう。
もうどうなってもいいから、とにかく外してくださいと。
グラインダーでさらに割を入れる。
このキャップは、クランク本体には被せてあるだけで、下に見えてるアダプターの筒の内側ネジにねじ込まれている。
回そうとしても下のアダプターがワンウェイクラッチの滑る方向に供回りしてしまうので、嵌合する旧式オクタリンクBB一体クランクを探してきて、それに嵌合部をはめて、そのクランクを万力で挟んで固定して、、、
ビルダーの山岸氏と2人がかりで、「啐啄同時」!?
ここまでやっていただいて、やっと外れた!
そこで荒井マエストロが言うには、左クランクキャップを締め込むと被せたクランクのクラッチに当たって、クランクを駆動させるごとにネジが締まる方向に力がかかり、どんどん締まっていくのだと。
ここの物理がまだウマシカなわたくしにはよく実感理解できていない。このキャップネジは右も左も正ネジ、つまり時計回りに締まってくから、反時計回りに回す左クランクではむしろ緩んでくのでは?とイメージしてしまう。右クランクは時計回りに駆動させるから、当たってるキャップはネジが締まる方にイクのでは?と。
しかし物理の事実として、駆動側の右はキャップは緩み、左は締まっていく。
この170mm旧型のキャップは、クランクアダプターの筒の内側に直接ねじ止めするタイプ。
以前見た時、ネジ根元にゴム輪がはめられていた。これは、クランク本体に密着するのを防ぐ工夫か?
今回の172.5mm個体のキャップは、奥のBB軸内側ネジに直接ねじ込む、通常のクランクボルトと兼ねているクランクキャップ。
ともかくも、せっかく千円以上かけてオーダーしたアクリルシムは外して、右クランクは1mm強のガタを残したままにする。(左は、シム入れてもコンマ数mmガタがあるので問題ないよう。むしろ、定期的に締まりすぎて外れなくなってないか点検する必要がある)
この「ガタ」は、むしろ「必要悪」なのだろう。
そして、この「ガタ」、と言うより、左右のキャップが必然的に駆動側は緩み、半駆動側は締まっていってしまう、というのは、このpower-cranksの構造的欠陥のようだ。